「瓦そばって、普通の蕎麦やったらアカンのやろか?」と言われた事があった。
山口県発祥の名物料理である瓦そばのデフォルト麺は「茶そば」を使用する。
山口県地元にて大手食品メーカーがスーパーでバンバン、ババンッ!と「瓦そば」として売っているお手軽瓦そばのセットも絶対に「茶そば」が使われている。
どー考えても、普通の蕎麦の方が需要供給量も多いしコスト的にも「ふつーの蕎麦版の瓦そば」の方が安く出来るし、多くの庶民に広まるはずなのに、なぜ敢えて瓦そばは「茶そば」なのか?
ま、ここは理屈ではなく実際に試してみるのが良いと普通の蕎麦で「瓦そば」を再現してみた。
結論から言おう!!
「茶そば」を使わないとやってる全く意味がない!!
マズくはないし、普通に食えるが「もう一度食べたい!」という気持ちに全く至らない。
むしろ「普通にざる蕎麦で食ってる方が旨いかも‥」と思う次第である。
「瓦そばの旨さは牛肉炒め+錦糸卵のコッテリさを大根とレモンが打ち消す絶妙なバランス加減」がポイントとやと勝手に思っていた。
でも、たった一つの「茶そばの風味」が抜けるだけで「ん?なんじゃこりゃ‥」と美味しさが激減するんだなぁと思った。
-微々たる何かが欠けると全てが損なわれると思える、飲食に対するこのバランス感覚-
「あの店、最近美味しくないなぁ‥」と思われる飲食店なんかは気づかない内に大切な何かが欠けてしまっているのかもしれない。
些細なことに敏感な日本人。
こないだ観たビーバップハイヒールで世界のミシュランガイド三つ星ラインキングにて「一位東京・二位京都・三位外国・四位大阪」との結果を見て、改めてホンマに日本人は「味にうるさい」と思った。(いや感覚にうるさい??)
食・工業製品・人間関係
このへんに関するバランス感覚は世界でも一流なんやろなぁと思う。
「日本は、やはり恐ろしい程、感性の優れた国」と言わしめる国で有り続けたいと思いまんなぁ〜!